【コンクールfという歯医者の闇】一生、歯周病にならない方法←「(゚Д゚)ハァ?」【効果の有無、副作用、デメリットを解説】

マウスウォッシュ
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こんにちは。歯科医師のにこです。

今回は「コンクールf」という洗口液についてです。

(コンクールF製品パンフレットより)

「コンクールf」は多くの歯科医院で取り扱われており、歯医者さんでお勧めされる洗口液の一つです。

しかし私は「コンクールfは大して良いマウスウォッシュではない」と考えています。

そこで今回は

1、歯医者でオススメされるコンクールfとは

2、なぜ歯医者でオススメされるのか?

3、私がコンクールfをオススメしない理由

以上についてまとめました。

コンクールfとは?

「コンクールf」は薬用効果のある洗口液・マウスウォッシュです。

グルコン酸クロルヘキシジングリチルリチン酸モノアンモニウムが配合されており、この薬効成分によって以下のような効果が期待できるとされています。

ただしコンクールfだけがこれらの成分をもっているわけではなく、サンスター社の「バトラー CHX洗口液」も同じ薬効成分が配合されています。

コンクールf の薬用成分の効果について

薬効成分名効果
グルコン酸クロルヘキシジン・歯肉炎減少効果
・抗カンジダ、抗ウィルス作用
・歯垢抑制効果
・むし歯抑制効果
・義歯性口内炎抑制効果
グリチルリチン酸モノアンモニウム・歯肉の炎症をおさえる作用

コンクールfをYouTubeで歯医者さんがオススメしていたが・・・

現役の歯医者さんが「一生、歯周病にならない方法を教えます」と題してYouTubeにも取り上げています。

動画内では

1、フロスを使って歯の間の汚れをおとす
2、歯間ブラシに原液のコンクールfを垂らして、歯の間を掃除する
3、歯ブラシにコンクールfを垂らして歯みがきをする
上記の手順で歯周病を予防するといった紹介がされていました。

さて、上記の動画に対する私の考えを述べさせていただくとこうなります。

「(゚Д゚)ハァ? ほんとに医療従事者か?」

以下に上記の動画がおかしいと感じる理由について述べたいと思います。

上記の動画が変な理由

動画内で紹介されている方法は、以下の4点でおかしいと考えます。

1、コンクールfは原液での使用を推奨されていない。

→コンクールfは原液での使用を推奨されていません。以前コンクールfを原液で使用することで歯肉が腐ったという報告がありました。それを受けて現在のコンクールfに含まれるグルコン酸ヘキシジン濃度は薄めてあり、原液で使用しても安全ではあると思われます。しかし、コンクールfを販売しているウェルテック社はあくまで薄めて使うことを推奨しています。

用法用量は正しく守るべきではないでしょうか?

2、原液で使用したとしても有効といえる濃度か不明

先ほどの主張とは矛盾しますが、日本で販売されているコンクールfに含まれるグルコン酸ヘキシジン濃度は欧米と比較するとかなり低濃度となっており安全性が重視されています。

具体的には、グルコン酸ヘキシジン濃度 日本:0.05%以下(原液)欧米:0.12~0.2% となっています。

確かにグルコン酸ヘキシジンは歯肉炎の予防効果を持っていると考えられますが、現在日本で使用されている程度の濃度で有効な薬効が得られるかどうかは不明です。

3、歯間ブラシは全ての人に使えるわけではない。

「歯周病にならない方法」と題打つのであれば、予防法として全ての人に適応されるべきです。

しかし歯間ブラシは必要でない人に使えば歯茎を傷つけるリスクがあります。動画内では、歯間ブラシを適応すべき人について言及されていませんでした。

ちなみにメンタリストDaigoもフロス使うより歯間ブラシを使えと言っていました。

たしかに歯間ブラシは素晴らしい効果を持っています。ですが全ての人に使えるものではないですし、過剰な予防行為はかえって健康を害する可能性を考慮すべきでしょう。

4、コンクールfにはフッ素が配合されていない。

コンクールfを歯ブラシにつけて歯みがきすると紹介されてましたが、コンクールfにはフッ素が配合されていません。

フッ素は歯周病対策に有効とは言えませんが、むし歯予防には唯一効果があるとも言える薬効成分です。

むし歯の予防と歯周病の予防は分けて考えるべきとは感じておりますが、コンクールfは濃度の問題などから、むし歯予防・歯周病予防に有効といえるかは曖昧だと考えています。

よって効果が曖昧なコンクールfより、むし歯予防への有効性が確立されているフッ素が配合された歯磨き粉を使用すべきと考えます。

5、コンクールfには着色問題がある。

コンクールに含まれるグルコン酸ヘキシジンは長期的に口腔内に留まりますが、そこに食品由来の着色が沈着することが報告されています。

つまり着色汚れの原因になります。

コンクールfは研磨力がないため、コンクールfで歯みがきしても着色汚れは落ちにくいでしょう。

もしコーヒーやワインがお好きな方が、コンクールfで歯みがきをされたとしたら着色汚れが際立つことになるでしょう。

デメリットを述べない歯医者はどうかと思います。

他にもサムネ詐欺的な動画も配信してます

さて、この先生は「矯正せずに歯並び問題を解決する方法を教えます。」なんてことも言ってるんですよね。

「サムネ詐欺はほどほどにしろ。」

詳細は省きますが、動画内で紹介されている方法で歯列の問題は解決しません。歯列の問題を作っている原因の一つが改善されるだけで、きれいな歯並びになるわけではありません。

動画再生数を稼ぎたいのかな?と勘繰ってしまいます。

歯科医院でコンクールfがオススメされている理由

コンクールfを販売している「ウェルテック社」販売戦略のおかげです。

つまりウェルテック社が歯科医院に営業をかけて贔屓してもらえるように頑張ったおかげです。

たしかにコンクールfに含まれるグルコン酸クロルヘキシジングリチルリチン酸モノアンモニウムには歯肉炎などを予防する効果があります。

しかし、サンスター社の「バトラーCHX洗口液」も「コンクールf」と薬効成分は同じです。にも関わらず歯科医院でほとんど見かけません。

コンクールfは、歯科医院を囲い込むことで現在の地位を確立しました。

同じようなことがシュミテクトでも

この現象は知覚過敏用の歯磨き粉「シュミテクト」でもあります。

シュミテクトは多くの広告費を費やすことで「知覚過敏=シュミテクト」のブランドイメージを固めました。

歯科医院で働いているとシュミテクトの試供品をたくさんもらえます。

「歯科医院で勧められる=良い商品」

と考えたい気持ちはよくわかりますが、実際は他の商品でもより安く同じ効果が得られたりします。

わたしがコンクールfをオススメしない理由

ここでは詳しくコンクールfがオススメできない理由について3点述べたいと思います。

1、欧米と比較してグルコン酸クロルヘキシジンの濃度が低すぎる

薬効成分であるグルコン酸クロルヘキシジンは長時間殺菌効果を持続させると報告されています。

しかしその効果は欧米での配合濃度(0.12~0.2%)での報告です。

現在日本ではグルコン酸クロルヘキシジン配合濃度が0.05%以下と基準が定まってます。加えて、コンクールfを適正使用した際のグルコン酸クロルヘキシジン配合濃度は0.0001〜0.0006%となります。

欧米のものと比較するとはるかに低濃度であることがお分かりいただけると思います。

これには理由があって、かつてコンクールfを原液で間違った使用したためにこのような報告があったのです。グルコン酸クロルヘキシジン含有含漱剤により 歯肉壊死をきたした1例

症例報告の内容を簡単に説明します。

1:以前のコンクールfに含まれるグルコン酸クロルヘキシジン濃度は高めだった。

2:口臭が気になったためにコンクールfの原液をガーゼに染み込ませて歯茎において寝た。

3:歯茎がめちゃくちゃ痛くなってしまった。

以上のような内容となっています。2003年の出来事です。

このような経緯から、日本で販売されるグルコン酸クロルヘキシジン配合の洗口液は、欧米のものと比較するとはるかに低濃度となりました。

濃度が低ければ薬効も低いということは感覚的にも理解しやすいと思います。

しかし、低濃度でも効果があるとも言われています。

低濃度でも効果あり?

グルコン酸クロルヘキシジン配合の洗口液は、バトラーCHX洗口液とコンクールfの2種類があります。

どちらの製品パンフレットも、0.0001〜0.0006%の欧米に比べてはるかに低濃度のグルコン酸クロルヘキシジンでも高い殺菌効果があると言っています。

(バトラーCHX洗口液のパンフレットより)

(コンクールFの製品パンフレットより)

しかし私はこのデータも疑うべきと考えています。

口の中には唾液があるのでグルコン酸クロルヘキシジンの濃度はさらに薄まるわけです。そうなると上記データで提示された菌にも効かないことになりませんか?

私がコンクールfをオススメしない一番大きな理由は、上記のことから日本で販売されているグルコン酸クロルヘキシジン配合の洗口液は濃度が低いために十分な薬効効果が得られないと考えているからです。

効果がないものにお金を払うって馬鹿馬鹿しくありませんか?

2、着色の問題

グルコン酸クロルヘキシジンの長期期間使用時の欠点として、着色があります。

グルコン酸クロルヘキシジンは口腔内に留まり易い性質であります。

付着したグルコン酸クロルヘキシジンに食品由来の色素の沈着が起こると着色してしまいます。

ただし、この着色は可逆的なものです。着色を落とす効果のある歯磨き粉を使えば大丈夫でしょう。

また洗口後にはコーヒーやワインなどを控えたほうが良いでしょう。

3、味覚障害の問題

わたしはコンクールfの使用における味覚障害の問題はあまり問題視していません。

なぜなら上述したとおりグルコン酸クロルヘキシジン濃度がかなり低いため、その分安全性は高いものと考えているからです。

グルコン酸クロルヘキシジンで味覚障害が報告されたのは、欧米での0.12%,

0.2%の使用に伴うものであり、日本国内では報告がありません。

よって国内での使用において味覚障害の問題はあまり考慮しなくて良いと考えています。

4、アレルギー問題

アレルギー反応はあらゆるものに対して可能性があります。

たとえどんなに優れた商品であっても、これまでは大丈夫だったものであってもアレルギーの可能性はつきまといます。

しかし、上述したとおり私はコンクールfに配合されているグルコン酸クロルヘキシジンの濃度では有効な薬効効果が得られないと考えています。

効果がない上にアレルギー反応は起こしたとなると最悪です。

まとめ

・コンクールfに含まれるグルコン酸クロルヘキシジンは、歯肉炎の予防や歯垢の沈着を抑制する効果がある。

・しかし日本国内で販売されている洗口液に含まれるグルコン酸クロルヘキシジン濃度は極めて低いため、効果があるとは言い切れない。

・にも関わらず歯科医院でコンクールfがオススメされているのは、販売しているウェルテック社の販売戦略のおかげ。

・コンクールfを使った「一生、歯周病にならない方法」はおかしな点が多い。

・歯科医院がオススメするからといって歯の健康にとって良いものとは限らない。

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