はじめに
WEBコミックガンマにて連載中の漫画「メイドインアビス」を1話ずつ考察する試みです。ネタバレ考察は極力除外しておりますが、気になる方はご注意ください。
お気づきの点がありましたらコメントしていただけると嬉しいです。
webコミックガンマの公式サイトにてメイドインアビス第1話、2話および最新話が無料で見れます。ぜひ一緒に考察しましょう!
あらすじ
約1900年前、南海の孤島に巨大な縦穴が発見された。穴の直径は約1000メートル。深さは未だ不明。特殊な力場によって地上からの観測はできない。大穴の名は『アビス』。全て踏み明かされたこの世界の唯一最後の深淵である。
アビスには魔力があった。貴重かつ危険な原生生物たち。理を超えた不可思議な遺物。奈落の果てに眠ると言う黄金卿。不可思議に満ちた姿は一攫千金を狙うさまざまな冒険家を呼び寄せた。アビスに挑む彼らは探窟家と呼ばれるようになる頃、表層部の拠点は穴を囲うほどになった。やがて出来た街がオース。
オースの孤児院に暮らす少女 リコは、探窟家見習いから一歩前進した赤笛である。リコは探窟家の最高峰 白笛を目指している。顔を覚えていないリコの母親が『白笛』だったのだ。リコはアビスの深層へ行きたいと願っている。
孤児院では遺物探索によってしっかり稼ぐことが厳命されている。アビスの深層に向かいたいリコはリーダーにもっと深い場所で探窟できるように頼み込む。リーダーは「今回の探窟で最高査定を出せたならば次回は考えてやる」と回答した。
立派な白笛になることを願いながら、リコは大穴へと向かう。
第1話:ハローアビス01 を徹底解剖
各ページ毎に考察していきます。
1ページ目
星の羅針盤が誘う先

出典:『メイドインアビス』1巻1話
星の羅針盤について
星の羅針盤の構造

出典:『メイドインアビス』1巻1話

ONE PIECE 第218話より引用
針の向き
星の羅針盤の性質
リコの推理力
1話を通してリコというキャラクターはあまり賢くないように描かれています。
しかしリコは「未知」のものに対する探究心が強く、未知を解明する能力は非常に高いと思われます。
なぜならば星の羅針盤についてかなり深いところまで解明しているからです。
1話で明かされた範囲で、リコが星の羅針盤を解明していった順序を以下に示します。
- 機能がわからない謎の遺物(星の羅針盤)を手に入れる。手に入れた経緯は不明だが、おそらくちょろまかした。
- 『昨日』の時点では、坂の角度を正確に測る装置と考えていた<1話6ページ目>
- 夜になり羅針盤は夜空に光り輝いている特定の星を指し示していると考えた<1話1ページ1コマ目>。そこで星の羅針盤というロマンのある名前をつけた。
- しかし夜が明けても、星の羅針盤の針は同じ向きを指し示していた。<1ページ目最初のコマで光り輝く星を指していた。その後は三日月、最後のコマでは朝になっている>
- 星の羅針盤が「遥か空の果てにある特定の星」を指し示しているのであれば、地球の地軸のズレ、自転、公転の影響により、時間の経過とともに指す方向は変わるはず。
- そこでリコは朝になって考えを改め、「遥か空の果て」の反対の方向である「この星の底 奈落の果て」を指しているのだと結論づけた。
なぜ満月ではなく三日月が描かれた?
星の羅針盤が誘う先について私の考察
リコは星の羅針盤と名付けた遺物が、星の底 奈落の果てを指していると結論づけました。
しかし私は少し違うと考えます。羅針盤の針が傾いていることは絵を見れば明白です。

出典:『メイドインアビス』1巻
そもそも『星の底 奈落の果て』とはどういう意味でしょうか?星の中心部でしょうか?アビスの最深部でしょうか?
『奈落の果て』の定義がそもそも曖昧ですが、事実としてわかっていることがあります。
羅針盤の針はリコがいる位置から斜め下(あるいは斜め上)の方向を指し示しているということ。
『奈落の果て』が星の中心部を意味するならば、針は真下を向いても良いはずです。アビスの最深部であれば、アビスの中心に向かって針が傾むきそうに思います(アビスの中央が一番深いとは限りませんが)。ですが実際の針はというとリコがいる方向に向かって傾いています。
羅針盤の針はリコがいる位置から斜め下の方向を指し示していることは何を意味するでしょうか?私は以下のように考えました。
- 羅針盤の針を誘う『何か』は、リコがいる位置よりも下方向、すなわちアビスにある。
- アビスといっても中央ではなく外側にある。おそらくアビスの西側。
- 『何か』はアビスの最深部にあるとは限らない。あるいはアビスの最深部よりもさらに深部かもしれない。
- 『何か』がある場所と、所有者のいる高さが一致したとき、羅針盤の針は水平方向になる
- 羅針盤が誘う先に辿り着いた時、羅針盤の針は直立する
『何か』が一体なんなのか。宝物なのか、力場の発生地点なのかは不明ですが、これが私の現時点での結論です。
2−3ページ目:星の羅針盤が誘う「奈落の果て」の方角が描かれている
とんでもなく緻密に作られたイラスト

出典:『メイドインアビス』1巻1話
星の羅針盤の詳細
この絵は明らかに街全体が明るくなっています。1ページ目は夜でしたが朝になっていることがわかります。
星の羅針盤の外部の輪を見てください。

出典:『メイドインアビス』1巻1話
1ページ目と違って輪っかは水平方向から垂直方向になっています。

出典:『メイドインアビス』1巻1話
続いて針の方向はというと同じ向きを指し示しています。
よって次のことが導かれます。
1、針の向きは時間経過に影響しない
2、ガラス球および外側の輪は内部の針に影響しない
3、球体の内部にある針は一定の方向を示している
さらに次に述べる「太陽の上る方角」から推測すると、羅針盤の針がアビスの西側を指していることが推察されます。
2、太陽の上る方角からリコのいる方角がわかる
見開き左ページは影が落ちている

出典:『メイドインアビス』1巻
見開きの左ページは、オースの左側が暗く描かれていることがわかります。太陽の角度的に光が当たらないのでしょう。
対して見開き右ページは光がさしています。

出典:『メイドインアビス』1巻
この太陽の光は、朝日であると考えられます。
太陽は必ず東から上ります。リコは太陽の光を正面から浴びています。つまりリコのいる場所はアビスの西側です。
ここでもう一度「星の羅針盤」に注目しましょう。
・リコの手と羅針盤の針の向き
出典:『メイドインアビス』1巻
下部の針は、光の指す方角からリコのいる方を指し示しているように見えます。すなわちアビスの西側を指していると考えます。
アビスは『正体不明』
アビスとそれを覆う雲が描かれています。
アビスは地上からは観測不可のようで、現時点では正体不明です。
これまで3ページの絵によって「リコという人物」そして「星の羅針盤の性質から、その針が誘う方角」までも描いているにも関わらず、ことアビスに関しては全くの未知であることを表しています。
というより、海の高さに雲が発生するとは一体どういうことなのだろうか??
オースの外観
アビスの周囲は崖となっていますが、そこに作られた街がオースです。
崖は急斜面のようで、必然的に建物は縦長になっています。
オースの西側、東側には建物が見られます。しかし南側には建物があるようにもないようにも見えます。
アビスの広さを表わすために、遠くの建物は小さく描かれているのでしょうか?もしかするとアビスの南側には建物が建てられない理由があるのかもしれません。
4ページ目
はしごを登り降りして移動している子どもたち。

出典:『メイドインアビス』1巻1話
リコはよく真実を思いついている。

出典:『メイドインアビス』1巻1話
縦長の建物
子どもたちが使っている机は真上と真下の位置関係です。ハシゴを使って移動しています。
オースの街は崖の上に作られているため建物を縦長にせざるをえず高さを生かした作りになっているのでしょう。
よく思いつく「真実」
リコは「みごと解き明かされたのです!星の羅針盤の真実が!」と言っており、実はしっかり考察された末に導かれた真実でした。
しかし、ナットとシギーの反応は冷ややかです。
リコは未知に関する探究心が強く推理力も高いことが伺えましたが、仲間達からの評価は違うようです。
リコという人物はしょっちゅう真実を思いついているようです。
思いついたことをそのまま真実だと公言してしまうため、周囲の人間からすると真実の信憑性がさがってしまうのでしょう。
5ページ目
ナット「昨日は これは坂の角度が正確にわかる道具なのです! とかだったしな」シギー「あったあった 逃げた真実を追いかけていたよね」リコ「あの真実は・・・その・・・ロマンが足りなかったから無し」ナット「真実はそんなにふわふわしてねえよ」引用:メイドインアビス1巻1話
方角じゃねぇんだから上か下かなんて見りゃわかる

出典:『メイドインアビス』1巻1話
逃げた真実を追いかけていた
ナットの言葉は一見正しそうだが?
方角じゃねぇんだから・・・
実はこの羅針盤は「方角」も表しています。正確には針を引きつける力のある方向です。
この針はアビスの西側に針を向けているということは先に述べたとおりです。
上か下かなんてそんなの使わなくても・・・
そもそも星の羅針盤は「上か下か」を表していません。なぜなら針が傾いているからです。「上か下か」を完璧に判断する道具ならば、針が「真上あるいは真下」を向いている必要があります。
見りゃ分かる
普段生活している分には、上か下かは見りゃわかります。それは感覚器官が正常だからです。
しかし感覚器官に何らかの異常を来した場合はどうでしょうか?
感覚器官の問題:目眩を起こした場合など
環境由来の問題:宇宙空間、水中など
羅針盤は正常な時にはむしろ不要です。道がわからない時に必要であるため、ナットのこの発言は異常事態に備えていないことがわかります(とはいえ日常生活に役に立たないという意味で正しい)。
6ページ目
リコ「ん?果たしてそうだろうか?」キユイ「さー?」伝令の人「おい赤笛たち!手紙の配達頼む!」ナット「はい!ただいま!」シギー「手紙・・・・?」「調査隊の電報船届いたのかも!うちの黒笛たちのもあるかも!」ナット「まじか!役に立たねー真実はほっといていこーぜー」リコ「あ!ちょっ・・・なによー!もう見せてあげないんだから!ナット「見せびらかしてると遺物をちょろまかしたのが院長にバレてまたおしおきされるぞー!」引用:メイドインアビス1巻1話
リコは星の羅針盤を信じている
赤笛の仕事の一部
赤笛は手紙の配達もしている。雑用させられている、あるいはこき使われているとも言える。
また、うちの黒笛たちと言うからには、他の黒笛もいるということ。何らかの派閥があることがわかる。
リコの持っている遺物はちょろまかしたもの
7ページ目
夢を語った少女は現実の仕事へ向かう

引用:メイドインアビス1巻1話
キユイも星の羅針盤に興味がない?
夢から現実へ
8ー10ページ目
アビスの発見から今へ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
約1900年前のこと南海ベオルスカの孤島に巨大な縦穴が発見された直径約1000メートル深さは 今でも分かっていない特殊な力場が地上からの観測を拒んでいるのだ観測は人によって行われた深部から電報船を飛ばし 地上に大穴の様子を届けたのだその不可思議に満ちた姿は 一攫千金を狙う様々な冒険家を呼び寄せた大穴に挑む彼らが「探窟家」と呼ばれるようになる頃表層部の拠点は 穴を囲うほどのものとなっていたやがて出来た街が 今の我々の住むオースの原型と伝えられ・・・引用:メイドインアビス1巻1話
アビスについての説明
約1900年前にアビスは発見された
アビスの直径は1000メートル
「特殊な力場」は未だに破れていない
一攫千金が狙える
「探窟家」という職業になるまでにかなり長い時間を要している
11ページ目
よだれを垂して眠るキユイ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
アビスの歴史は本になっている
アビスに関する情報は本に書かれているものだった。
付箋が貼られているので、誰かが以前読んだものだろうか?キユイがよだれで汚してしまっているが、この本の持ち主は誰だろうか?貴重なものではないのだろうか?
12ページ目
あんなやつ見たことない!

出典:『メイドインアビス』1巻
アビスの生き物
13ページ目
ラフィー「なんか面白いもの見えたの?リコ」リコ「おばさま すごいんですよ!超でかいのが・・・」ラフィー「よく飽きないねえ ウチのじゃせいぜい深度300メートルしか見えないでしょ」出典:『メイドインアビス』1巻
14ページ目
ラフィー「ハボはね・・・これから第二層の逆さ森まで行くんですって」リコ「おぉ」ラフィー「どんなところなんだろうね」リコ「すごいんですよ!」引用:メイドインアビス1巻1話
見てきたように第二層の様子を語るリコ。リコは『白笛』を目指している。

出典:『メイドインアビス』1巻
夢を語るリコと、何とも言えない微妙な表情のラフィー
15ページ目
白笛について語ろうとするラフィーだが・・・

出典:『メイドインアビス』1巻1話
白笛ってのはあれなんだろ・・・
16ページ目
シギーが息を切らした様子でお店にはいってきます

出典:『メイドインアビス』1巻

出典:『メイドインアビス』1巻
健気なメガネくん
いくら出します?
お客さんはコートを着ている
リコや少年たちの服装は薄着です。しかしお客さんとラフィーは割と厚着です。
季節は春とか秋のような移り目だろうか?
17ページ目
キユイをおんぶして帰るリコ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
ハボが帰ってくるまで2ヶ月もある

出典:『メイドインアビス』1巻1話
よだれがついた本は誰のもの?
黒笛の仕事期間
18ページ目
水路をジャンプして通過するキユイ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
リコとシギーの考えの違い

出典:『メイドインアビス』1巻1話
オースは水をしっかり管理できている
オースの街には水が流れているようです。2ー3ページの見開きにて、オースの街からアビスに向かって水が滝のように流れ落ちている様子が描かれていました。
オースでは水をきっちり管理ができているようです。崖に作られた街ですので、水を管理できるようになるのはとても大変だったでしょう。
水の描写が大事なのはわかるのですが、キユイに対して「もっかいジャンプ!」と言っているところに何か意味があるだろうか?ただ水を管理している描写の一コマとして描いただけでしょうか?それともキユイにまつわる何かがあるだろうか?
白笛になりたいリコと憧れどもなりたくはないシギー
白笛には「深度制限がない」ことがわかりました。
ハボや、リコたちには深度制限が課せられていることになります。
リコにとっては夢の白笛ですが、シギーにとっては危険がおおく大変である白笛にはなりたくないといいます。
19ページ
星の羅針盤以外にもちょろまかしたものがある

出典:『メイドインアビス』1巻1話
院長室のいたずらもリコの仕業

出典:『メイドインアビス』1巻1話
リコは遺物を度々ちょろまかしている
リコは自分のコレクションを自慢します。シギーは「知らないのが増えてる」と考えています。
リコは自分が気に入ったものは、こっそり自分のものにしておいて、しかも内緒にはしておけない性格のようです。
賢くはないリコ
「院長室の置物いたずらしたでしょ」の問いかけに対して、リコは「何で分・・・わたしじゃないもん」とほぼ自白しています。
リコは「未知を解明する能力は高い」ものの「秘密にしておく能力(未知のままにしておく能力)は低い」のでしょう
20ページ目
ジルオ「・・・赤笛が潜るのは450メートルまで つまり深層一層までだ帰ってくる時の「負荷」も軽い目眩や吐き気を覚える程度慣れれば感じなくなるさて・・・今回からは単独での探窟だが 合わせて区画を割り当てておいた滑落も原生生物の危険も少ないが万が一に備えて笛と煙幕の整備を怠らぬように」出典:『メイドインアビス』1巻1話
赤笛の活動範囲
帰ってくる時の負荷
アビスから帰ってくる時に負荷というものがあるらしく、目眩や吐き気があるそうだ。
「笛」と「煙幕」の使用方法
21ページ目
院長先生「・・・・・・言いたいことは一つだけだよ笛持ちは見習い精神は捨てるようにね組合の孤児院生徒である自覚を持ってしっかり稼ぐように誇り高く散っていった親御さんにも恥じないようにね・・・ああ あともう一つ遺物のちょろまかしは御法度だよ遺物は孤児院の大事な稼ぎだそいつを懐に入れちまうなんて・・・・何されたって文句は言えないよ次は裸吊じゃあすまないからね」引用・メイドインアビス1巻1話
リコたちは孤児
孤児院のシステム
「言いたいことは1つだけだよ」
『裸吊り』という罰が存在する
ショッキングなワードです。
裸で吊られるのでしょう。
こんな人権の尊重されない罰がまかりとおる世界なのでしょう。
リコの子どもらしさ
院長先生の髪型
22ページ
乙女のトラウマ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
『裸吊り』について
遺物のちょろまかし本当はばれている
「遺物のちょろまかしは御法度だよ 遺物は孤児院の大事な稼ぎだ そいつを懐に入れちまうなんて・・・・ 何されたって文句は言えないよ 次は裸吊じゃあすまないからね」
23ページ目
楽そうなところを希望する子どもたちと不服そうなリコ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
リコと周囲の違い
周りの子どもたちは、アビスの浅いところが「楽そうでいい」と感じています。
一方リコは「150メートル 前とおなじとこ」と不満そうです。
ほかの子どもたちと考え方が全く異なることが描かれています。
ぼこぼこにされてるナット

出典:『メイドインアビス』1巻1話
ナットの左目、めっちゃ腫れてます。左目の上、口の横にあざがついてます。裸吊りを見ていたことがバレて、リコにぼこぼこにされたことがわかります。
24ページ目
寝小便も治らんリコ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
ジルオの説教
「私の担当 もっと深いところに変えてください!」とお願いするリコに対して冷静な大人の対応を見せるジルオ。
ここでジルオが「生意気を言う お前が探窟に潜るのは何の為だ?」といった理由を考えたいと思います。
1、リコが遺物をちょろまかしているから
ジルオは、リコをアビスの深いところへ行かせるわけにはいかないと考えていそうです。その理由の一つとして、リコが度々遺物をちょろまかしていることが考えられそうです。
深い位置のほうが危険度があがり、その分珍しい遺物がとれるように思えます。
つまりレア度の高い遺物をちょろまかしてしまう恐れがあるのでしょう。
2、リコが大人になれていない、実力も不足しているから
「生意気」という言葉には「子供のくせに」とか「分不相応」いう意味も含まれていそうです。
探窟の意味を聞いた時に、「そこに穴があるから?」とロマンに溢れた返事をするリコに対して「仕事をする為だろうが」と冷静に諭しています。
大人であるジルオと子どもであるリコを対比して描いています。
25ページ目
お母さんに追いつきたいというリコ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
リコの目を直視できないジルオ
大人の立場から冷静に正論を振りかざすジルオにたいして、すこし躊躇いのような表情を描いた後に「お母さんに追いつきたい」と言うリコ。
リコの眼差しをジルオは直視できません。
「大人の立場」では「子どもの気持ち」を否定できなかった、なんらかの逡巡があったと思われます。もしかするとジルオの母親も白笛であり、ジルオ自身も白笛になりたいと思っていたのかもしれません。
リコの「お母さんの潜ったとこまで行って・・・それで」の続きの言葉は、「今回は だめだ」と遮られてしまいます。
26ページ目
元・仕置部屋 リコ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
探窟の準備

出典:『メイドインアビス』1巻1話
リコの部屋が明るい
ほかの部屋は暗く、リコがいる部屋は明るくなっています。何らかの光源があることは確かです。
電気があるのか、ろうそくの灯りなのか・・・。
アビスへ向かう準備品にカレーがある。
奈落文字で「カレー」と書かれたアイテムがあります。
それにしても子どもが持っていくには大荷物です。帰りには発掘したものを持ち帰るのだから、相当大変でしょう。
27ページ目
お母さん出したら聞いてくれるかも作戦

出典:『メイドインアビス』1巻1話
お母さんみたいな大発見してみせりゅ・・・

出典:『メイドインアビス』1巻1話
お母さん出したら聞いてくれるかも作戦
リコさん、計算高いことをやってました。ジルオの情に訴え、お母さんをダシに使ったことを独白しています。次のページでは、お母さんはジルオの師匠だったことを知っていたこともわかります。
「お母さんに追いつきたい お母さんの潜ったとこまでいって・・・」の件はリコの本心でしょう。が、その後に続く言葉は子供らしさのある「お母さんに会いたい」ではありません。
「お母さんみたいな大発見してみせりゅ」←ロマンこそリコの本心。
ジルオに遮られた「お母さんに追いつきたい お母さんの潜ったとこまでいって・・・」に続く言葉は「お母さんみたいな大発見してみせる」です。
しかし、おそらくリコはあの場面ではこのことを言わないでしょう。
なぜなら大人であるジルオには「大発見をしてみせる」なんてロマンのある理由では説得できないことを理解しているからです。
だからあの場面に続けていただろう言葉は「お母さんに会いたい」と予想します。しかし、リコの本心は「大発見をしてみせる」なのです。
お母さんはリーダーの師匠
お母さんはリーダーの師匠だったそうです。
ジルオがリコを直視できなかったのは、ジルオにとってもリコのお母さんは大事な人であり、追いつきたい人だったのかもしれません。
奈落のお母さん
「奈落のお母さん 顔も声も覚えてないけど」とはどういう意味でしょうか?
写真がアップで描かれているため、顔はわかるはずです。記憶の中にはないということでしょうか?
そして写真がある、ということはオースにはカメラがありそうです。それとも似顔絵でしょうか?
「奈落のお母さん」と枕詞をつけるということは「オースのお母さん」もいるのでしょうか?
それとも、お母さんは「奈落にいってしまっている」ことを伝えるためでしょうか?
リーダーのだした条件が厳しい理由
リーダーのだした条件は「赤笛のなかで最高の査定額を出せたならば 次は考えてやろう」でした。現実の小・中学生ならば「試験で学年一位をとったら」くらいの条件でしょうか。
試験勉強ならば頑張る分だけ成長することもできるでしょうが、探窟においては頑張っても無駄かもしれまん。
探窟において査定額をあげるためには以下のことが必要です。
1、たくさん探窟する
2、レア度の高いものを探窟する
リコの割り当てられた場所は、前回と同じ場所です。すでに探窟され尽くしていて、遺物はほとんどなく、レア度の高いものもなかったのでしょう。
シギーはリコよりも深い場所を割り当てられていました。なので、リコの探窟する場所では限界があるのでしょう。
だからリコは「リーダーの出した条件厳しかったなぁ」とつぶやいています。
さて一方リーダーであるジルオは「覚悟は見てやる」と言っていました。
ジルオは、リコが最高査定額をだすのが極めて難しいことはわかっていたはずです。場所の問題であって、努力では達成できないからです。
しかし、リコにはちょろまかしていた遺物があります。

出典:『メイドインアビス』1巻1話
リコは星の羅針盤を持ちながら「余計に厳しくなったような・・・」と呟いています。星の羅針盤を手放し、査定にだすことも頭をよぎったでしょう。
もしかするとジルオの「覚悟をみる」には「ちょろまかした遺物を施設に返す」だったのかもしれません。
28ページ目
朝日とともに身支度

出典:『メイドインアビス』1巻1話
大人と一緒に探窟へ

出典:『メイドインアビス』1巻1話
早朝:左側から朝日が差し込む
時刻は05:15に身支度を整えています。朝日が左側から差し込んできているため、ページ左側が東であることがわかります。
鏡が割れていることは、何か意味があるのでしょうか?
このおじさんは蒼笛?それとも?
1話16ページにて、シギーは「赤笛と蒼笛 明日から探窟だって」と言っていました。
このおじさんの胸にあるのは蒼笛でしょうか?白黒のため笛の色の判別がつきかねます。
しかしだいぶ年をとっていて屈強に見えます。赤笛であるリコとはえらい違いです。
予想にすぎませんが、このおじさんは月笛と考えています。リーダー ジルオも月笛ですが、一人で深さのあるアビスを監督するのは不可能でしょう。月笛クラスがジルオ以外にもいても不思議ではないと考えます。
29ページ目
危険な原生生物たち

出典:『メイドインアビス』1巻1話
人々を駆り立てるもの
貴重かつ危険な原生生物たち
理を超えた不可思議な遺物
奈落の果てに眠ると言う黄金郷
アビスにある人々を魅了するものの一部が紹介されています。理を超えたものを人が欲しがるのは想像に難くありません。
30ページ目
整列している笛持ちたち

出典:『メイドインアビス』1巻1話
嫌われているナット

出典:『メイドインアビス』1巻1話
後ろの列が蒼笛?
リコたちよりもずっと背が高い、後ろの列の人たちが蒼笛でしょう。リコたちより年上とはいえ、28ページでリコの頭をなでていたおじさんよりは若く見えます。
やはり、あのおじさんは月笛かそれ以上の階級と思われます。
嫌われたナット
ナットが裸吊りを見ていたことを根に持っているリコ
翌日はまだ気まずいよね。
31ページ目

出典:『メイドインアビス』1巻1話
最終ページ。結局アビスの中には入らずに第1話が終わりました。
全て踏み明かされたこの世界
メイドインアビスの世界は、全て踏み明かされた世界となっています。「全て」とありますが、その中に「宇宙」は入っていないと思います。1ページ目にて、夜空の星についても手の届かぬものとリコは考えていました。
ですので踏み明かされたのは「この星」でしょう。
「この星」=「地球」?
今のところ「メートル」という単位が同じくらいしか共通点がありません。
現在の地球で前人未到の領域を考えてみる
人類未到の地というのは案外あります。
地理的・物理的に困難であることとして、ほとんどの海底は未到です。その他、梅里雪山(中国)や、ギアナ高地 テーブルトップマウンテン(ベネズエラ)なども未到として知られます。
興味深いのは、テーブルトップマウンテンには大きな穴があり、サリサリニャーマの穴がその代表です。直径、深さともに350mほどあり、その穴の中にも外とは違って独特な生態系を持っています。
しかし、現在、世界最深の海は太平洋マリアナ海溝チャレンジャー海淵(深さ約1万920m)は、すでに有人の潜水艦によって踏破されています。
そのほかの場所についても宗教的・政治的な問題が絡んでいるために未到の地があります。
科学技術的な側面でいえば、現代においても全て踏破できるのかもしれません。
メイドインアビスの世界
海底および山脈さらには宗教的・政治的な問題を乗り越えてあらゆる場所に人類は立ち入ることができたようだ。
さて科学文明は現代よりも発展しているのだろうか?
1話を見る限り、人々の暮らしは現代の我々と変わらないレベルに見えた。
テレビやスマホなどがない分、むしろ退化しているようにも思える。
リコがアビス探窟に向かう準備していたものに画期的なものは一切なかった。食べ物についても同様だ。カレーやおにぎりといった普通の食材だった。ドラゴンボールでいう「仙豆」みたいなものはない。
文明レベルは現代と同じと見ている。
本当に全て踏破したのだろうか?
火山の中、砂漠の中などにも踏み入ったものはいるのだろうか?
おまけページ 石灯

出典:『メイドインアビス』1巻1話
アビス内で採れる石。
研磨して、ある周波数の振動を加えると強く光る。
機械式の明かりとして利用されている。
機械の素材は簡単にいうと、鉄製の缶と板、密閉したガラス容器、爪水晶の加工品、ワイヤー、そして水である。
熱を持たない光で、安定もしているが、圧を加えると割と簡単に爆発するので取り扱いには注意がいる。
出典:『メイドインアビス』1巻1話
石灯
遺物と思われる石。あるいはアビス産の石。研磨してある周波数を加えると光る。
機械式とは?
「機械式」という言葉は腕時計を選ぶ時に聞く。「機械式」か「クオーツ式」かだ。
機械式とクオーツ式の最大の違いは、動力源。クオーツ式は電池が動力源で、機械式は巻き上がったゼンマイのほどける力で動く。
すくなくとも石灯は、電気とは別のエネルギーを用いて光っている。
爪水晶
おそらく遺物。これが石灯が光る周波数を生み出しているのかも。
1話考察のまとめと気になったこと
星の羅針盤について
・星の羅針盤は「奈落の底」へ誘っているわけではなく、アビスにある具体的な「何か」を指し示している。
・「何か」の所在はアビスの中央ではなく西側にある。ただし表紙絵からは別の可能性も推察される。
・今後の展開として、星の羅針盤の針が「水平」そして「垂直」になる時が来る
・星の羅針盤の針を引きつける「何か」は、「特殊な力場」の発生源?
子どもについて
・この世界において子どもたちは圧倒的に使い捨てられる存在
・アビス一層にも超でっかい生物がいて危険がある。にもかかわらず子どもたちに探窟をまかせている
・オースの街に孤児以外の子どもの存在は描かれていない
リコの本心
・リコの本心は「お母さんのような大発見をすること」。「お母さんの大発見」の内容は不明。
文明レベル
・メイドインアビスの世界における文明レベルが不明瞭。文明に関する情報を意図的にださないようにしている?
・カメラやビデオがあってもいいのに、アビスに関する情報が「本」のみ。その「本」はわりと雑に扱われている。
・「特殊な力場」の正体は不明。おそらく高い科学文明はあるはずだが、解明されていない。あるいは秘匿されている?
オースの場所
リコたちの服装から、比較的温暖な気候のようです。
すくなくとも南極や北極のような極寒の地が舞台ではない。
また、砂漠地帯のような灼熱を思わせる描写もない。
1900年前の南海ベオルスカの孤島に発見されているので、南半球に位置しているのか?
お気づきがありましたら・・・
わたしはメイドインアビスは傑作だと確信しています。
まだまだ未熟な考察記事ですが、未読の方にも既読の方にも「メイドインアビスがすごすぎる」ことを知っていただきたいと感じております。
なにかお気づきの点がありましたら連絡フォームよりご連絡いただけますと嬉しく思います。
今後ともぜひよろしくお願いします。
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