お日柄ァ、ニコです。
今回は2023年2月20日にWebコミックガンマで更新されたメイドインアビス ハローアビス64「獣相」の考察をします。
獣相について
ハローアビス63では「ジュウソウ」と表記されていた言葉がハローアビス64にて「獣相」であることが判明しました。
ハローアビス63における「ジュウソウ」
ハローアビス63公開時点でジュウソウには幾つかの説がありました。私が把握している限りは主だったものは以下の3つ。
1、獣相:見た目が獣である。
2、重奏:魂が重なり合っている。
3、漢字に置き換えられない単語:「ショウロウ」のようなメイドインアビスの世界における独自語。
この中で私は1と3の間で揺れており、獣相説を支持しつつ別の可能性を模索していました。
その理由はハローアビス63にて
テパステ「その少年なんて同じじゃないの?」
ニシャゴラ「・・・シェルメナと同じッッ」
ニシャゴラ「ジュウソウも二人・・・」
この会話からニシャゴラはリコさん隊を
レグ=シェルメナと同じ
リコさん隊にはジュウソウも2人いる
と判断し、団員の資格もアリじゃあねえかと考えたようです。
ここでジュウソウ「も」というニュアンスから
シェルメナ+ジュウソウ2人→入団資格あり
シェルメナ要因とは「別に」ジュウソウ2人という風に捉え、レグはジュウソウとは異なると考えました。同様の理由でシェルメナはジュウソウではないと考えていました。
上記のシーンにおいてテパステは、レグを見た目でシェルメナと同じと判断したように思えます。
私がジュウソウ=重奏(魂が重なっている)説を支持しなかった理由は3つ。
1、上記シーンでニシャゴラは目を閉じており見た目以外のもの(魂の情報)を感じ取った可能性があるが、ニシャゴラはファプタに対して「すげえのがいるなァァ!」と関心しており、魂を知覚する能力は極めて稀と思われるため。
(
ハローアビス63呪詛船団より)2、リコの魂はファプタを以てしても由来不明であり、ニシャゴラが鑑別できたとは考えにくい。(
ハローアビス55ファプタとレグより) 3、そもそもリコさん隊は全員魂の情報がよくわからない。魂が重なっているのが2人と断言することが極めて困難。
リコ:魂の由来が不明である。プルシュカと命の紋が適合しており、もしかするとリコとプルシュカの魂は重なっているかもしれない。
レグ:複数の人格、魂が内在しているかのような描写がある。
ナナチ:祝福にあたってミーティの魂が一部重なっていても不思議はない。
メイニャ:メイニャ(メイナストイリム)は黎明卿が連れてきたイリムという子どもの実験後の姿ではないかと噂される。魂が別の生物と重なっていても不思議はない。
プルシュカ:リコと命の紋が適合。リコと魂が重なっているかもしれない。
ファプタ:欲望の揺籃から産まれており魂の由来は不明。イルミューイや兄弟、イルぶるの住人の魂が重なっていても不思議はない。
故にジュウソウとは「魂の在り方」ではなく「見た目」で判断できるものと考え、獣相説を支持していました。しかし気になることもありました。
獣相は「見た目」で完全には判断できないかも
リコさん隊の外見、内面について細かく分析してみると
・リコさん隊の外見
リコ→人の子ども
レグ→手足以外は人の子ども
ナナチ→人と獣が混ざったような見た目
プルシュカ→笛
メイニャ→なんらかの原生生物
ファプタ→人と獣が混ざったような見た目
リコさん隊を「見た目」で分類した場合、2人組となるのは
リコ・レグ→ヒトの姿組
ナナチ・ファプタ→獣+ヒトの姿組
この組み合わせと言えます。
・リコさん隊の内面
リコ→ヒトの子どもだが由来不明の魂
レグ→機械の体
ナナチ→祝福の子/黎明卿の実験で産まれた元人の子ども
プルシュカ→アンブラハンズの子、精神は深いところから来た
メイニャ→正体不明/イリムが変化した姿とする説がある
ファプタ→欲望の揺籃によって産まれた
リコさん隊の「内面」としては全員の属性がバラバラであることが判る。1人として同じカテゴリーには収まっていない。
だが、あくまでリコさん隊を「見た目」で振り分けた場合、ナナチとファプタは同じカテゴリーに振り分けが可能である。
「内面」まで考えるとナナチとファプタは別物だが、その判別がニシャゴラにできるかは不明である。
そういった意味でニシャゴラのいう「ジュウソウも2人」がリコさん隊の外見だけを指し、ナナチとファプタを「ジュウソウも2人」と呼んだと考えればつじつまがあう。
しかし問題がある。それがメイニャ、パムーさん(仮)、シェルメナをどう捉えるかである
※「ぱむーっ」という鳴き声からパムーさん(仮)としました。
(引用:ハローアビス63 呪詛船団より)
ハローアビス64では「呪詛船団はスラージョ以外は全員獣相で構成される」という情報がでました。
このセリフをそのまま受け入れるならば、シェルメナとパムーさん(仮)は獣相ということになる。
(引用:ハローアビス64 獣相より)
しかし、シェルメナは獣というよりは無機質なロボットのような外見である。
パムーさんに至っては獣そのものであり、メイニャ寄りの生き物にみえる。
つまり外見だけでは「獣相」と判断できないのでは?という疑問が残る。
パムーさん(仮)とメイニャは獣相?
ニシャゴラの「ジュウソウも2人」がファプタとナナチを指すとすれば、メイニャは獣相ではないと結論に至ります。
しかし、パムーさん(仮)もヒトの言葉を話しておらず、見た目も獣そのものです。
パムーさん(仮)が獣相であり、メイニャが獣相でないとする根拠が見当たりません。
ニシャゴラはメイニャを認識していなかったためなのか
本質的にはメイニャも獣相だが、ニシャゴラが判別できなかったのか・・・
メイナストイリム、一体何者なんでしょうね。
シェルメナは獣相ではない?
理由は3つ
1、シェルメナの見た目が獣というよりロボットのよう
そもそも「相」には外面の姿を意味します。ニシャゴラはまさしく獣の姿をしていますが、シェルメナに獣らしさが見つけられません。
2、団員資格
ハローアビス63にてニシャゴラは「シェルメナは同じ、ジュウソウも2人」という情報からリコさん隊が団員資格ありではと考えていたようです。
呪詛船団はスラージョ以外は獣相と黎明卿は聞いているようですが、あくまで黎明卿が知り得た範囲内でのことであり、シェルメナ≠ジュウソウでも団員資格はあると解釈可能の余地があります。
3、レグは獣相ではない
ハローアビス63においてはレグとシェルメナは同じではと考えられていました。しかしハローアビス64でニシャゴラはレグを「獣相でもヒトでもねえ」と言いました。
(引用:ハローアビス64獣相)
レグに上昇負荷が効かないことがわかったからこそのセリフなのでしょうか?レグがシェルメナと同じで、レグが獣相でないならば、シェルメナも獣相ではないと結びつけることもできます。
とはいえニシャゴラがレグに対する認識を変えたのであれば、レグが獣相ではなくともシェルメナが獣相であっても良いとは思います。実際シェルメナも「ウチらと違う!!」と言っていました。
(引用:ハローアビス64獣相)
以上のようにシェルメナが獣相である根拠は「黎明卿が伝え聞いて知り得た情報」しか根拠がありません。黎明卿が知り得た情報が正しいとは言えず、シェルメナは獣相ではない可能性が残されています。
産まれたそばから供物にされる「存在していないはずの者」
(引用:ハローアビス64 獣相より)
黎明卿のこの台詞は「獣相の性質」について指すはずです。
このセリフから私は2つのことを連想しました。
一つ目が、「死産の子」
(引用:ハローアビス63呪詛船団より)
死産の子は、まさしく産まれたそばから供物にされる「存在していないはずの者」と言い換えることができそうです。
二つ目が、「文化」
たとえば双子を不吉で縁起が悪いものという「迷信」を信仰した場合、産まれた側から殺してしまうという文化がメイドインアビスの世界ではある・・・?という風に連想しました。
獣相とは「産まれた時からヒトと違う見た目をしているもの」のことかもしれません。
獣相についての私の結論
以下、あくまでわたしの結論(と妄想)
獣相とは
産まれた瞬間あるいは成長後に、本来ヒトに備わるはずのない獣の要素が外見上に現れる生き物であり、アビスの世界においては人ではないとされる。産まれた側からはっきりと獣相とされた場合、アビスへ還る(供物とされる)こととなる。
獣人ではない理由
獣相は人ではないとされる文化なので「獣人」ではなく「獣相」と表現されている。
「ジュウソウも2人」は間違い
本質的にリコさん隊に「獣相」はいない。
獣相は「外観」から判別される文化があるが、ナナチとファプタは成り立ちが違っている。
祝福ナナチ、メイニャ≠獣相
遺物生まれのファプタ≠獣相
獣相の種類
獣相には「見た目」で判別が容易なタイプと困難なタイプの2種類がいる
・容易なタイプ
ニシャゴラのような、いわゆる獣人の姿
・困難なタイプ
パムーさん(仮)のように大部分が獣の姿であり、獣と獣相との判別が困難なもの。
呪詛船団の団員のように大部分が人の姿であり、人と獣相との判別が困難なもの。
キユイの前髪だけ伸びるのが早い という性質はもしかすると獣相の性質の一部なのかもしれない。
コメント